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シゴーぬ中棚


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この歌は与論島における宗教・信仰の歌であるとともに、習慣遊びでもあるります。

島の南方中央(城周辺)にシゴーやシゴーぬ半田、シゴーぬ中棚、ハミゴーなどという所があります。この曲はこれらの名所にちなんで作られたものです。

このあたりのシゴーの中棚に窟葬があるので、その墓にお詣り(後生通り)して祖先を祀る心情を歌っているのが全詞の歌意です。
この近くの海辺ハミゴーの洞窟や見晴らしのよい高台の広場には一面、古来島内からたくさんの住民が集まり三味線・太鼓や酒・御馳走などを持ち寄って飲み食いや歌踊りをしたところです。特に旧正月の五日から七日までの三日間は、若い男女のすべてが着飾って集い、楽しく遊びながら見合いをする時と場にもなったわけでもある。

この歌はこの集いに参加を呼び掛けるために詠まれたものでもあると言えるでしょう。

(一)
シゴーぬ中棚や 打ちゃがてぃど見ゆる
ヘンヤ ヌガヤルヘン
うし遊でぃ うちゃがいる シゴーぬ半田
ウシヘンヨ ヌガヤラヘン
マタガリヘンヨ ヌガヤルヘン

(二)
伊平屋ぬ七離 うちゃがてぃど見ゆる
ヘンヤ  ヌガヤルヘン
うし遊でぃっうちゃがぅる 私達が遊び
ウシヘンヨ ヌガヤラヘン
マタガリヘンヨ ヌガヤルヘン

(三)
シゴーぬ中棚や 我が通てぃあたん
ヘンヤ ヌガヤルヘン
うし我がはゆゆい やしゃぬ ノーダキ繁ち
ウシヘンヨ ヌガヤルヘン
マタガリヘンヨ ヌガヤルヘン


訳:
一 シゴーぬ中棚は浮き上がって見える。遊びで心が浮き浮きするところは、シゴーの高原である。

二 伊平屋の七離れは浮き上がって見える。遊びで心が浮き浮きするところは、シゴーぬ半田である。

三 シゴーぬ中棚には従来私が通って先祖祭りをしていたが、私が通うのが足りなくなって、ノーダキが茂るようになった。

(注)以前は祖先の墓によく通い、花に水を掛けたり、草を取ったりして常にきれいにしていたが、私が通わなくなってからは、通る道にもお墓にもノーダキ(雑草の一種)が茂るようになった。これからはよく通い、お墓まわりをきれいにし、つねに水をあげます、という祖先崇拝の歌であり、教訓歌でもある。




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